自動車税の減免申請について|障害をお持ちの方とご家族のための手続きガイド(鹿屋市・大隅半島対応)
はじめに|「自動車税が減免されることを知らないまま納めていた」というご相談が増えています
「身体障害者手帳を持っているけれど、自動車税の減免って自分にも使えるの?」 「親の通院送迎のために車を使っているが、減免の対象になるのか分からない」 「毎年5月に納税通知書が届くたびに、申請の期限が気になる」
行政書士法人森谷彰太事務所には、鹿屋市・垂水市・志布志市・肝付町など大隅半島の各地域から、こうしたお問い合わせを毎年いただきます。とくに5月の自動車税納付の時期になると、「減免制度の存在は知っていたけれど、いつ・どこで・何を出せばいいのか分からないまま今年も期限が過ぎてしまった」という声が多く寄せられます。
自動車税の減免は、地方税法第162条および鹿児島県税条例などに根拠を持つ正式な制度で、要件を満たす方であればきちんと利用できます。ただし「申請しなければ減免は受けられない」という申請主義の制度であり、申請期限・必要書類・申請窓口を正しく押さえておかないと、せっかくの権利を活用しそびれてしまいます。
このコラムでは、行政書士の立場から、障害をお持ちの方とご家族が自動車税の減免を受けるための手続きの流れを、できるだけわかりやすく整理します。
1. 自動車税の減免制度とは|地方税法第162条が定める枠組み
1-1. 「自動車税種別割」と「軽自動車税種別割」の違い
まず大切なポイントは、車にかかる年税には2種類があるということです。
- 自動車税種別割(普通車にかかる税金):鹿児島県の税金(県税)
- 軽自動車税種別割(軽自動車にかかる税金):市町村の税金(鹿屋市など市町村税)
このため、減免の申請窓口も車の種類ごとに異なる点に注意が必要です。普通車の方は鹿児島県、軽自動車の方は市町村役場(鹿屋市の方は鹿屋市役所)が申請先になります。
1-2. 減免の法的根拠
- 地方税法第162条:自動車税の減免について、各都道府県の条例で定めることができると規定しています。
- 鹿児島県税条例:地方税法を受けて、鹿児島県内における具体的な減免要件・申請手続きを定めています。
- 軽自動車税の減免:各市町村の条例で定められており、鹿屋市の場合は鹿屋市税条例によります。
つまり、「減免を認めるかどうか・どの範囲で認めるか」は都道府県・市町村ごとに異なる運用がなされており、鹿児島県・鹿屋市の運用に従って申請する必要があるということです。
2. 減免の対象になる方|「本人運転」「家族運転」「常時介護者運転」の3パターン
自動車税の減免は、車を使う方の状況により大きく次の3パターンに分かれます。
2-1. 障害をお持ちのご本人が運転する場合
身体障害者手帳・戦傷病者手帳・療育手帳(知的障害)・精神障害者保健福祉手帳をお持ちのご本人が運転する車について、一定の等級に該当する方は減免の対象となります。
2-2. 生計を同一にするご家族が運転する場合
ご本人が運転免許をお持ちでない場合や、お一人での運転が難しい場合に、生計を一にするご家族(同居のご家族など)が、ご本人のために専ら運転する車も減免の対象になります。鹿屋市・大隅半島では、ご家族が病院や施設の送迎のために運転する車のご相談が非常に多くあります。
2-3. 常時介護者が運転する場合
ご本人と生計を一にする家族がいない場合などには、常時介護する方が運転する車も対象となることがあります。
2-4. 等級についての注意点
減免の対象となる障害の等級は、障害の種類(視覚・聴覚・肢体不自由・内部障害・知的・精神など)ごとに細かく定められています。「自分が対象になるかどうか」は手帳の障害区分・等級によって判断されるため、お住まいの地域を管轄する地域振興局の県税課(または鹿児島地域振興局自動車税課)、もしくはお住まいの市町村の税務担当窓口に、手帳を手元に置いた状態で事前にお電話で確認するのが確実です。
等級表は鹿児島県・鹿屋市の運用により細かく定められています。本コラムでは「対象範囲は手帳の等級により細かく定められているため、必ず公式窓口でご確認ください」とのご案内に留めます。
2-5. 公益的な事業に使う車も対象
ご本人やご家族のための車に加えて、社会福祉法人・特定非営利活動法人などが公益的な事業のために使用する自動車(送迎バス・訪問介護車両など)も、一定の要件を満たせば減免の対象となります。福祉施設や福祉団体の方は、車両ごとに申請が可能かを公式窓口へお問い合わせください。
3. 「1人1台の原則」とは|重要な押さえどころ
自動車税の減免でよく誤解されるポイントが、「1人1台の原則」です。
これは、「減免対象者おひとりにつき、減免を受けられる車は1台だけ」というルールです。
- 普通車で減免を受けている場合は、同じ方の名義で軽自動車の減免も受けることはできません。
- ご家族の中に複数の障害者手帳をお持ちの方がいる場合、それぞれが対象車両を1台ずつ持つ形であれば、原則としてそれぞれに減免が認められる可能性があります。
- すでに減免を受けている車(軽自動車を含む)の抹消または移転登録をせずに、新たな減免の申請をすることはできません。買い替えの際は、前の車の減免取り下げや登録変更の手続きと併せて進める必要があります。
「軽から普通車に乗り換えたいので、減免もスムーズに切り替えたい」というケースは大隅半島でも多く、行政書士法人森谷彰太事務所にもよくご相談をいただきます。
4. 減免の申請期限|納期限までに申請する必要があります
4-1. すでに登録済みの車について
自動車税種別割(普通車)は毎年4月1日時点の所有者に対して課税され、5月に納税通知書が送付されます。鹿児島県の運用では、減免の申請は原則として納期限の7日前までに行う必要があります。納期限は通常5月末日(年度により異なる場合あり)で、申請がそれを過ぎた場合は翌月分または翌年度分から減免となる扱いが一般的です。「期限ぎりぎり」ではなく余裕をもったご準備をおすすめします。
4-2. 新しく車を取得した場合
年の途中で車を新規登録したり、名義変更により取得したりした場合は、取得から一定期間内に減免申請を行う必要があります。「車を買ったら、納税通知書が来るのを待たずに早めに申請する」のが安全です。
4-3. 毎年の申請が必要かどうか
鹿児島県の自動車税種別割の減免は、一度認められれば原則として翌年度以降も継続適用される運用です(要件に変動がない限り)。ただし、要件の確認のため定期的に書類提出を求められる場合があるため、県税事務所からの通知は必ず確認してください。
軽自動車税種別割は市町村ごとに運用が異なります。鹿屋市の軽自動車税減免の場合、鹿屋市公式情報によれば、障がいによる減免(障害者手帳をお持ちの方ご本人または生計同一のご家族が運転する自動車に対する減免)は「一度申請をすれば変更がない限り継続して減免されます」とされており、毎年度の再申請は原則不要です。ただし、車検証上の車両・所有者・運転者・障害区分などに変更があった場合は届出が必要です。
一方、車いす昇降装置や車いす固定装置を備えた特別仕様車を対象とする構造による減免は、毎年の申請が必要とされています。ご自身がどちらの減免区分に当たるか、また個別の取扱いについては、鹿屋市役所税務課でご確認ください。
5. 必要書類|手帳・免許証・車検証・印鑑が基本セット
申請の際に共通して必要になる主な書類は次のとおりです。
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 障害者手帳など | 身体障害者手帳・戦傷病者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳のいずれか |
| 運転免許証 | 運転される方(ご本人またはご家族・常時介護者)のもの |
| 自動車検査証(車検証) | 減免を受ける車のもの |
| 印鑑 | 認印で可(窓口運用により異なる場合あり) |
| 納税通知書 | 既に届いている場合は持参すると確認がスムーズです |
| 生計同一証明書類 | ご家族運転の場合(住民票や運転される方との関係を確認できる書類) |
| 常時介護証明書 | 常時介護者運転の場合 |
このほか、マイナンバーカードまたは個人番号通知カード+本人確認書類の提示を求められることもあります。
必要書類の組み合わせは、ご本人運転・ご家族運転・常時介護者運転で少しずつ異なります。事前に窓口に電話で確認したうえで、不足のないよう準備してから出向くのがおすすめです。
6. 申請窓口|お住まいの地域に応じて窓口が分かれます
6-1. 普通車(自動車税種別割)の申請窓口
自動車税種別割(普通車)は鹿児島県が所管し、県全域の課税・収納は鹿児島地域振興局自動車税課が集中管理しています。減免申請の窓口は、課税通知の発行元である鹿児島地域振興局自動車税課のほか、お住まいの地域の地域振興局県税課(または支庁県税課)でも受け付けています。
県全域を所管する本局(課税・収納の集中管理)
→ 鹿児島県 鹿児島地域振興局 自動車税課(鹿児島県全域を所管)
所在地:鹿児島市谷山港2-5-1/電話:099-261-5611
鹿児島県下全域の自動車税の課税・収納を集中管理しています。減免申請も受け付けています。
対面相談・申請受付の窓口(各地域振興局・支庁の県税課)
お住まいの地域の地域振興局・支庁の県税課でも、対面で減免の相談・申請ができます。
- 大隅地域振興局 県税課(鹿屋市)── 鹿屋市・垂水市・大崎町・志布志市・曽於市・肝付町・東串良町・錦江町・南大隅町
- 南薩地域振興局 県税課(南さつま市)
- 北薩地域振興局 県税課(薩摩川内市)
- 熊毛支庁 県税課(西之表市)
- 大島支庁 県税課(奄美市)
鹿屋市・大隅半島にお住まいの方は、お近くの大隅地域振興局県税課(鹿屋)が便利です。遠方の本局まで出向かなくても、地元で対面相談・申請手続きができます。
具体的な所在地・電話番号・受付時間は、鹿児島県および各地域振興局・支庁の公式ホームページで最新情報をご確認ください。
6-2. 軽自動車(軽自動車税種別割)の申請窓口
軽自動車税は市町村税のため、お住まいの市町村役場の税務担当課が窓口です。
- 鹿屋市にお住まいの方 → 鹿屋市役所 税務課
- その他大隅半島の各市町にお住まいの方 → 各市町役場 税務担当課
普通車と軽自動車の両方をお持ちの方であっても、減免を受けられるのは原則1台のみですが、「どちらの車で申請するか」は申請先がそれぞれ違うため、申請先を間違えないよう注意が必要です。
7. 申請の流れ|ご相談から減免決定までのステップ
具体的な申請の流れは、おおむね次のとおりです。
- 対象になるかを確認する
手帳の等級・運転される方・車の使用状況をもとに、お住まいの地域を管轄する地域振興局県税課(鹿児島地域は自動車税課)または市町村役場へ事前にお電話で確認します。 - 必要書類をそろえる
障害者手帳・運転免許証・車検証・印鑑などを準備します。生計同一・常時介護のケースでは、関係を示す書類を追加で取得します。 - 申請書を作成する
申請書様式は窓口で受け取るか、鹿児島県・市町村のホームページから入手します。記載内容(車両情報・運転者情報・障害区分など)を正確に記入します。 - 窓口へ提出する
お住まいの地域を管轄する地域振興局県税課(鹿児島地域は自動車税課)(普通車)、または市町村役場の税務担当窓口(軽自動車)へ書類一式を提出します。納期限までの提出が原則です。 - 減免決定通知を受け取る
審査の結果、減免が認められると、その旨の通知が届きます。次年度以降の取扱い(継続適用か、毎年申請が必要か)も併せて確認しておきましょう。
8. ありがちなご相談・つまずきポイント
行政書士法人森谷彰太事務所に大隅半島から寄せられるご相談のうち、よくあるものをまとめました。
8-1. 「期限を過ぎてしまったら、もう減免は受けられない?」
原則として、その年度については減免を受けられないことが多く、翌年度に向けて早めに申請する形になります。あきらめてしまう前に、まずは窓口にご相談ください。
8-2. 「家族の名義で買った車でも減免を受けられる?」
原則として、減免の対象になるのは障害をお持ちのご本人名義の車です。鹿児島県(普通車)・鹿屋市(軽自動車)のいずれの公式案内でも、所有者・使用者は身体障害者等ご本人の名義であることが要件と明記されています。ご家族(生計同一)が運転される場合でも、車の所有者はご本人であることが大原則です。
ただし例外として、身体障害者で18歳未満の方・精神障害者の方・知的障害者の方については、生計を一にするご家族名義の車も減免対象として認められる運用となっています。
車のご購入や名義変更の前に名義要件を確認しないと、せっかくの制度が使えないこともあります。買い替え・名義変更を検討中の方は、行政書士法人森谷彰太事務所までお気軽にご相談ください。
8-3. 「車を買い替えたら、自動的に新しい車に減免が引き継がれる?」
自動的には引き継がれません。買い替えのタイミングで、新しい車について改めて申請が必要になります。あわせて、前の車について減免の取下げ(廃止・変更)の手続きが必要になります。1人につき1台の原則があり、鹿児島県の公式案内でも「すでに減免を受けている車の抹消または移転登録をせずに、新たな減免の申請をすることはできない」とされているため、買い替え時には旧車両の手続きが欠かせません。
8-4. 「普通車から軽自動車(または逆)に乗り換える場合は?」
普通車と軽自動車では申請窓口が違うため、改めて該当する窓口に申請をする必要があります。「軽自動車に乗り換えたら、これまでの県税の減免が自動で引き継がれる」というわけではない点にご注意ください。
9. 行政書士に相談するメリット|まずはお気軽にお問い合わせください
減免申請ご自身でも進められる手続きですが、次のような場合は専門家にご相談いただくとスムーズです。
- 障害区分・等級が複雑で、自分が対象になるかどうか判断がつかない
- 名義変更・新規登録と同時に減免申請も行いたい
- 福祉法人・NPO法人として公益的事業用の車両について減免を受けたい
- 大隅から鹿児島市の運輸支局・県税事務所まで何度も足を運ぶ時間がとれない
行政書士法人森谷彰太事務所では、自動車登録業務(名義変更・新規登録・抹消・車庫証明)と組み合わせたワンストップ対応を強みとしています。減免申請の窓口確認や書類作成のサポートにも対応していますので、まずはお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
費用については、ご状況をお伺いしたうえで個別にお見積りいたします。詳しくは お見積り・ご相談はこちら からご連絡ください。
まとめ|「申請しなければ受けられない」制度だからこそ、早めの確認を
- 自動車税の減免は、地方税法第162条および鹿児島県税条例・鹿屋市など各市町村の条例に基づく申請主義の制度です。
- 普通車は鹿児島地域振興局自動車税課(県全域を所管する本局)が課税・収納を集中管理しており、お住まいの地域の各地域振興局県税課(大隅半島は大隅地域振興局県税課、ほか南薩・北薩・熊毛・大島)でも対面で相談・申請ができます。軽自動車はお住まいの市町村役場(鹿屋市の方は鹿屋市役所税務課)が窓口です。
- 必要書類は障害者手帳・運転免許証・車検証・印鑑が基本。ご家族運転・常時介護者運転では追加書類が必要です。
- 1人1台の原則があり、買い替え時には改めて申請が必要です。
- 納期限までの申請が原則。新車の取得時も早めの申請を心がけましょう。
大隅半島・鹿屋市・垂水市・志布志市・肝付町など、ご自宅や施設からの距離が遠い方ほど、書類の不備で何度も窓口へ足を運ぶのは大変です。「自分は対象になるのか」「いつまでに何を出せばいいのか」がはっきりしない段階で、お気軽に行政書士法人森谷彰太事務所までご相談ください。自動車登録手続きと併せて、最適な進め方をご提案いたします。
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投稿者プロフィール

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鹿児島県鹿屋市の行政書士。自動車登録業務専門の行政書士事務所で16年間の実務経験を積んだのち、令和3年8月に独立し行政書士森谷彰太事務所を開業。令和6年11月には法人化し、行政書士法人森谷彰太事務所として運営しています。
名義変更・車庫証明・バイク登録など、自動車登録に関することならお気軽にご相談ください。





